大人の本棚・こどもの本棚

新おはなし名画シリーズ 「鳥獣戯画」

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日本の絵本のルーツをたどると、「鳥獣戯画」に行きあたります。「鳥獣戯画」は、京都の高山寺に伝わる四巻の絵巻物で、国宝です。縦30センチ、全体で44メートルもあり、中でも平安時代後半に描かれた甲巻(一巻)が有名です。

ウサギ・サル・カエルなどの動物たちが、川で泳いだり、弓で的当てをしたり、相撲をとったり、元気いっぱい遊びまわり、最後は葬式の場面でしめくくられます。言葉はなく絵だけで描かれていますが、想像をめぐらすうちに、動物たちのにぎやかな歓声やセリフが聞こえ、喜怒哀楽まで伝わってくるようです。

ここに紹介する本は、世界の名画を解説した大判の画集の1冊で、甲巻の絵の下に、対訳のお話が付いています。

 

もう1冊『かえるのごほうび』は、現代の詩人と画家が大胆に絵の順序や表裏を入れかえ、ゆかいなお祭の物語に仕立てた絵本です。

◆『かえるのごほうび -絵巻「鳥獣人物戯画」より-』 木島始さく 梶山俊夫レイアウト 福音館書店

 

どちらも、いきいきと躍動する墨絵を、アップで鑑賞できます。絵本の原点となる“物語る絵”を、どうぞお楽しみください。

田村 梓(新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に本や昔話を楽しんで、29年目になりました。公共図書館などでも、子どもと本をつなぐ活動をしています。)

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