図書館の人気シリーズに、待望の新刊が出ました! 「本を読むのはキライ。」という子どもでも、読んであげるととても楽しんでくれます。
タイトルになったのは、ジャマイカではおなじみ“アナンシ”の昔話です。アナンシとは、時に人間からクモに姿を変えるトリックスター。この話は、臆病なトラがなぜかヤム芋に追いかけ回されるという、わけのわからない?展開になっています。イギリスの「金の腕」は大きい子向けのゾッとする話で、図書館で語ると椅子から飛びあがるほど驚く子もいます。他に、日本のめでたい話「まのいいりょうし」など全9話。
「〈ろうそく〉のシリーズ、小学校の図書館で読みました!」という大人に何人か出会いました。心躍らせて読んだ(聞いた)お話は、生涯その人の記憶に残ります。シリーズの前書きに、「お話は、おとなが子どもにおくることのできる、いちばんいのちの長い贈りもの」とありますが、そのとおりですね。
推薦者:田村 梓(新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に、本や昔話を楽しんで、28年目になりました。公共図書館や幼稚園でも、子どもと本をつなぐ活動をしています。)