4人の子どもたちがボートに乗って自分たちの海が、今どんな状態なのか?見に行くところから始まります。
自分たちの捨てたごみが浮かぶ海、その海には魚がいて、アザラシがいて…。
みんな ごみの中で泳ぎ、その中からエサを食べ、エサだと思ってごみを食べ…と、海中で連鎖する生きものとごみと私たちの関係を分かりやすく描いています。
絵はとても可愛らしく、親しみやすいのですが、伝えていることは全く可愛らしくない現状です。
一体、初めは誰がごみを海に捨てたのか?その問題を私たちに突きつけてきます。
それと同時に、手遅れになる前に何とかしなくては!ということも、たくさん教えてくれます。
巻末に掲載されている日本の海の現状やプラスチックごみを減らすための3つのR 「リデュース・リユース・リサイクル」などをヒントにして今すぐ行動を開始してほしいです。
この絵本のもうひとつの話題は小学5年生が訳したことです。
英語が得意で岡山で英訳観光ボランティアガイドをしていた子が初めて翻訳した絵本です。
これをきっかけに環境問題と向き合い出したと語っています。
なんだか英語で書かれた原書も読んでみたくなる作品です。
推薦者:朝日 仁美(絵本でSDGs推進協会 代表理事 JPIC読書アドバイザー/絵本専門士 長年地域で乳幼児親子を対象におはなし会を主宰。現在は学校司書をしながら、絵本でSDGsを普及する会を立ち上げ活動中。)
絵本でSDGs推進協会 https://ehonsdgs.amebaownd.com/