新潟市秋葉区の新津美術館で、特別展“ミイラ「永遠の命」を求めて”が開催されています。６年生のＡさんが、「家族で観に行くので、その前に読みたい。」と、本書を借りていきました。

著者は楽しいイラストによる解説がお得意で、本書では古代エジプト遺跡の絵画や彫刻をもとに、当時の様子を描いています。五千年前の人々がなぜミイラを作ったのか、その死生観や、ミイラの作り方、埋葬までの手順など、驚きの連続です！

Ａさんは、鼻の穴から脳をひきだし、脇腹から内臓を取り出す工程にとても驚いたとのこと。その後も、何重にもあま布を巻き、棺におさめ埋葬するまでに、長い時間がかかるそうです。

死者の魂が帰ってくることを願って作られたミイラには、大昔も今も変わらない亡き人を思う心がこめられていると感じます。

田村 梓（新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に、本や昔話を楽しんで、28年目になりました。公共図書館や幼稚園でも、子どもと本をつなぐ活動をしています。）