絵本の表紙には、不思議そうに「あしあと」を指さす子どもが描かれています。
「あしあと」を追っていくと「だれのあしあと?」と問いかけがあり、しかけになっているページをめくると答えの動物がシルエットで現れます。この動物が次の「あしあと」を追いかけて、さらにしかけのページをめくると、また動物が登場する・・・次への期待感でドキドキする楽しさを感じられる絵本です。
描かれている足跡はとてもリアルですが、最初はその動物を想像するのは難しいかもしれません。でもこの絵本は、足跡がなんの動物のものかを当てることが目的ではないのです。タイトルとともに「はじめてのぼうけん」とシリーズ名があるように、まだ知らないことに好奇心や興味を持って、想像することを楽しんで! という作者・松岡達英さん(長岡市出身)のメッセージが伝わってきます。
最終ページの動物が追いかけている「あしあと」が、裏表紙から表紙へとつながっていき、表紙から最初のページへとまたつながる、遊び心がいっぱいの絵本です。
推薦者:有本 教子(新潟県立図書館司書。こども図書室担当。2女1男の母。)
さて、新潟県立図書館のホームページにBSNキッズプロジェクトの「大人の本棚・こどもの本棚」で紹介された本のリストが紹介されています。こちらもどうぞご利用ください。