本書は、表題のとおり「きのうの夜、おとうさんがおそく帰った、そのわけ」を、昨日寝ないでおとうさんの帰りを待っていたあっくんに対して、おとうさんが話すという形式をとった4つの物語から成っています。
物語の内容は、おとうさんがもぐらと穴をほったり、あらいぐまと野球をしたりと奇想天外なことばかりで、おとうさんの明るい性格とあっくんを楽しませようする姿勢を感じ取ることができます。
実は本書は、ある著名な児童文学研究者の先生に、読み聞かせに向いた口語体で書かれている本として紹介していただいたものです。
文章の長さや難易度から、小学校低学年から中学年ぐらいの子供が一人で読むいわゆる「幼年童話」と言えますが、こういう本を読み聞かせてあげるのもいいかもしれません。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)