たけしとようこがダンボールの箱で作ったロボット・カミイは、自分で自分のことを鋼鉄製の強いロボットだと思っていました。しかし、水に濡れるとやわらかくなってしまいます。
幼稚園に行って、他の子どもたちと一緒に活動をし、いろいろと問題を引き起こします。乱暴であり、皆を困らせることもあるのですが、本人はいたって真面目で一生懸命です。たけしもようこもそんなカミイを見限ってしまうことができません。そしてロボット・カミイは、子どもたちを守るために、大活躍するのです。
友達との関わりをめぐる幼い子どもの心情がとてもよく描けている作品です。大人に読み聞かせてもらえれば幼児でも十分に楽しめると思います。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)