桜町通りに住むバンクス家に乳母としてメアリ・ポピンズが来てから子どもたちはいつも大喜びです。
東風に乗ってあらわれた彼女は,気難しい雰囲気とは裏腹に,その根底はたくさんの愛情であふれています。
メアリ・ポピンズがパチンと指を鳴らせば子ども部屋はたちまち片づき,いっしょに散歩に行けば道に描かれた絵の中でお茶会をしていたりと,子どもたちはいつの間にか不思議な時間を過ごしているのです。
テンポがよく軽やかに進んでいく岸田衿子さんの訳と,あたたかな安野光雅さんの絵がより一層空想の世界へと導いてくれます。
推薦者:ほんぽーと新潟市立中央図書館 サービス1グループ 司書