「ヘアドネーション」という言葉を知っていますか?
ヘアドネーションとは寄付された髪の毛でウイッグを作り、それを病気など何かしらの理由で髪に対する悩みを抱えている子どもたちに無償で提供する活動です。
この本は、この活動を日本で最初に始めた団体が監修した本で、ただ活動を説明しているのではなく 様々な立場でこの活動に関わった16人からなる「実録」なのです。
その内容は、寄付する人、ウイッグを受け取る人、それぞれの人の考えや現状を赤裸々に書いています。しかし悲壮感というよりも 素敵なイラストや写真と共に、これからの社会への希望を記している様でした。
現在、私は寄付するため髪の毛を伸ばしています。
自分のしようとしていることはどんなことなのか?ちゃんと人に話せるようになるために読みました。
しかし、そこには私が知りたかったこと以上に、こちらの団体の活動から、現在日本が抱えている問題を投げかけている部分もありました。
団体が目指す社会は「必ずしもウイッグが必要ではない社会」だそうです。
ぜひ、この社会とはどんなものなのか、実際に読んでみて、自分なりに考えて、その考えを多くの人と話し合ってみてください。
きっとそこから 新しい価値観が生まれてくると思います。
推薦者:朝日 仁美(絵本でSDGs推進協会 代表理事 JPIC読書アドバイザー/絵本専門士 長年地域で乳幼児親子を対象におはなし会を主宰。現在は学校司書をしながら、絵本でSDGsを普及する会を立ち上げ活動中。)
絵本でSDGs推進協会 https://ehonsdgs.amebaownd.com/