同じページを何度も読んでとせがまれた経験がある方は多いのではないでしょうか。この本は絵本作家のスギヤマカナヨさんによる講演会をまとめた冊子です。
自身のお子さんに『しろくまちゃんのほっとけーき』(わかやまけん/作,こぐま社)を読んであげたときのこと。ケーキが焼けるところで熱いものに触ったときにやるように「あちー」と手を引っ込めたことに赤ちゃんが喜んで,繰り返し読んだエピソードなどが紹介されています。
このように絵本でコミュニケーションをとって楽しめれば,読み手にとっても子どもにとっても「いつかの懐かしい」幸せな記憶となり,それが子どもの生きる力になるとスギヤマさんは言います。コミュニケーションツールとしての絵本の楽しみ方を伝えてくれる本です。
推薦者:ほんぽーと新潟市立中央図書館 サービス1グループ 司書