「子供の問題」といいながら、それはどれも実は「大人の問題」では? という、著者が感じる「?」がいっぱい詰まっています。1996年発行の本ですが、今でも全く色褪せず、ダイレクトにメッセージが伝わってきます。読んでいてクスッと笑ったり、そうだよなぁと共感したり、なるほど!と納得したり…。もし「そうかなぁ?」と疑問に思う部分があったとしても、それはそれでいいのだと思います。
大人だってわからないことが沢山あります。わからないことを恥ずかしいと思うより、わかりたい、わかろうとすることが大事です。考え方が凝り固まってしまったり、周りに流されて物事の本質を見誤ってしまうことのないように生きていきたいものだと、考えさせられます。
田野辺淳子(絵本の家「ゆきぼうし」スタッフ。2001年「ゆきぼうし」のある守門村(現魚沼市)に家族で移住。仕事をしながら「ゆきぼうし」スタッフの活動を続ける。)