北京にある紫禁城を舞台に、10才の少女 小雨(シャオユゥ)と、たくさんの神獣がくりひろげるファンタジーです。
広大な紫禁城の庭で遊んでいたシャオユゥは、青い宝石のついたイヤリングを拾います。その日から、宮殿の屋根に並んでいる神獣や、なかよしのネコと話ができるようになります。キャラが濃くて不思議な力をもった神獣たちの話は面白く、わくわくする出来事もおこります。龍の下働きをさせられている斗牛(トギュウ)が、休みをもらってパンダを見に行った話。吻獣(ウェンシュウ)と一緒に、日本のお祭りにデートに出かけた話など、エピソードがいっぱい。
パソコンやジブリアニメもでてくる現代の物語は、中国でとても人気があるそうです。お話の合間のコラム「紫禁城タイムズ」では、歴史や伝説も紹介しています。イラストも楽しく、親しみやすいシリーズです。
田村 梓(新潟市の小学校司書。子どもたちと一緒に本や昔話を楽しんで、30年になりました。)