五味太郎さんの絵本には様々なものがあり、このサイトでも多くの人が推薦をしています。しかし本書は物語が展開するタイプの手本ではなく、2ページで1つのことわざが示されている絵本です。
右側のページには、そのことわざの由来や状況を示した絵があり、左側のページには、同じことわざを五味さんが現代社会において解釈した場面を描いた絵があるという具合です。
例えば「せいては事をし損ずる」に対しては、「いちばん風呂のおおやけど」とあり、お風呂に足を入れてびっくりして飛び上がった様子の男の子の絵が描かれています。
この解釈の面白さが、五味さんならではの絵本です。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)