大人の本棚・こどもの本棚

イソップのおはなし

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「ウサギとカメ」「北風とたいよう」「とりとけものとコウモリ」「木こりと金のおの」「ヒツジかいの子どもとオオカミ」など、おなじみのイソップのお話が55話載っています。

イソップは紀元前6世紀ころギリシアに実在した奴隷で、たとえ話(寓話)の名人だったそうです。動物や人、神さまが登場する短い話には、世の中を生きていくための深い知恵がこめられています。皮肉もきいていて、「これって私のこと?」とドキリとさせられることも…。

イソップの本はたくさんありますが、本書の魅力は、全ページに入っている挿絵です。ギリシアの町で暮らす動物や人間たちを、表情たっぷりにユーモラスに描いています。
また、お話の後に教訓がついていないので、子どもに読んでやると「ずるがしこい!」「自業自得だね。」など、さまざまな感想が飛びかって話がはずみます。
お子さんが小さいうちに、ぜひ親子一緒にお楽しみください。

田村 梓(新潟市の小学校司書。子どもたちと一緒に本や昔話を楽しんで、30年になりました。)

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