「子どもだけの町」
<海賊団>を名乗る子どもたちが、ひどいいたずらを繰り返す町・ティンペティル。怒りを爆発させた大人たちは、別れの手紙を残して姿を消してしまいました。発電所も水道も止められた街の中で、<海賊団>のかしら達は反省するどころか大喜び。他の子どもたちをそそのかし、たちまち町は無法地帯になってしまいます。そんな中で、以前から<海賊団>を苦々しく思っていた主人公マンフレートと親友トーマスたちは、何とか町に落ち着きを取り戻そうと奮闘します。
とにかく子どもたちがエネルギッシュに活躍する作品です。町を占領しはしゃぎまわる<海賊団>たちの暴れっぷり。それに対抗する主人公と仲間たちは、発電所を動かし、水道も動かし、町役場やレストランを占拠し、自動車を運転し、電車まで動かしてしまうのです。<海賊団>と主人公たちの争いの結末は?そして、消えてしまった大人たちはどこへ?
最後のトーマスの力強い演説は、ぜひ子どもの気持ちで読んでみてください。
*「子どもだけの町」は現在書店で購入することができません。図書館などで探してみてください。
木下希美(新津図書館 司書)