私はこの本を、ある小学校の先生に教えていただきました。その先生のクラスでは、クラスの子どもたちが、文学作品の最後の一文をどう読むか、真剣に話し合っており、目の付け所が素敵だと思いました。
本書は、「名作の終わり方の謎を解く」と記されているとおり、50の文学作品(主に短編小説)の最後の一文の意味を論じた本です。しかし、それだけでなく、その作品の様々な鑑賞ポイントを幅広く紹介してくれています。知っている作品についてはなるほどと思いましたし、知らない作品はとても興味深く、ぜひ読んでみたいと思いました。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)