本書のタイトルは「砂糖の歴史」ではなく、「砂糖の世界史」です。そして、その名のとおり、本書には「世界商品」である砂糖が世界史においてどのような役割を果たしたかが述べられています。
つまり、単なる消費生活についてだけでなく、十字軍や奴隷貿易やプランテーションなど世界の宗教や政治や産業構造に砂糖が与えた影響も論じられています。
改めて、いろいろなもの・ことが密接な関係を持って、我々の現代に繋がっていると感じられる一冊です。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)