大人の本棚・こどもの本棚

めいたんていサムくんとあんごうマン

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サムくん小学校2年生です。これまでに、同級生の人形がなくなった事件、のらいぬの迷子の問題などを、みごとに解決してきました。そのように名探偵としての評判が上がったため、この本では、謎の人物「あんごうマン」から挑戦状が送られてきました。サムくんは挑戦を受けて立ち、あんごうマンの正体を突き止め、反対に暗号を送り付けます。

めいたんていサムくんシリーズは3冊あり、これはその2冊目です。サムくんは、この本で出会ったあんごうマンと一緒に、3冊目以降多くの事件を解決するのではないかと私は期待していたのですが、残念ながら著者の那須正幹さんが亡くなっていまい、このシリーズは3冊でおしまいになってしまいました。那須さんは、長年活躍された多作の作家です。とりわけ、この「めいたんていサムくん」シリーズは、現代社会の取り巻く状況を上手に背景として織り込んでいて、イマドキの小学生のためのお話になっていると思います。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

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