大人の本棚・こどもの本棚

ソロモンの白いキツネ

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ソル(ソロモン)は2歳の時に交通事故でお母さんを亡くしました。それからお父さんと大都会シアトルに出てきて暮らしていますが、なかなか学校になじめません。ある日港で出会った白いキツネをきっかけに、父とアラスカへ旅をします。その中で、父の気持ちを理解し、母のルーツを知り、自分の居場所を見つけていくのです。

作者のジャッキー・モリスはイギリスの絵本作家で、おそらく原書はモリス自身が文だけでなく絵も描いています。日本版は、新たに木内達朗氏が表紙と3枚の絵をつけました。大都会に生きるソルの孤独、幻想的な白いキツネ、アラスカの大自然を表現していて、この本の世界を巧みに表現していると思います。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

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