「数学なんて勉強しても、大人になって使わない。」ほとんどの中学生はそう思っているのではないでしょうか。本書は、学校で学ぶ教科と仕事を結びつけて捉える「なるにはBooks」シリーズの1冊です。著者はたくさんの魅力的な大人に取材し、十代の頃の教科の学びが社会人の今、どのように役立っているのか、その人の考え方・生き方を通して示しています。私が面白いと思ったのは、社会学者が同じシリーズの『社会の時間』ではなく、本書『数学の時間』の方に掲載されているということです。ぜひ、この本を読んで、将来のことを考えてみてください。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)