
自分の書く文章に自信を持っていた新聞記者が、「新聞記者って、文章うまくない人が多多いんですよね」と言われ、反省をし、読者にとって読みやすい文章はどのようなものかを探索していった本です。「読者にストレスを与えない」「ストーリーが共感を呼ぶ」「読者の『モヤモヤ』に答えるネタを」「読者を迷子にしない」など、具体例とともにその技術を披露しています。その探索の成果でしょうか、少なくとも私は、この本をとても読みやすく感じました。特に、後半の方は、単なる記事の書き方にとどまらず、メディア論・文化論になっていて、現代における読書を考える上でも、大変興味深いものだと思います。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)
