
年老いてきたおばあちゃんには、いろいろと下手なことがあります。耳が遠くなって電話の声を聞くこと、目が悪くなって針の穴に糸を通すことなどが苦手です。このようなおばあちゃんの様子を、この絵本は孫のねねの視点で温かく描きます。
ねねは、代わりに電話に出てあげたり、針の穴に糸を通してあげたりして、優しくおばあちゃんに寄り添います。また、後半では、ねね自身、クラスメート、家族の下手なことや得意なことも描かれますが、すべてにおいて温かいまなざしを感じることができます。
子どもだけでなく、子育てや介護に携わっている大人の皆さんにも読んでいただきたい絵本です。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)
