大人の本棚・こどもの本棚

ねずみのもちつき(日本の昔話5)

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昔、正直なじさまが山で木を切っていると、たくさんのねずみたちがねずみ穴から出てきて、小判を干し始めました。ところが雨が降ってきたので、じさまが小判をしまうのを手伝うと、お礼にねずみの家の餅つきに招かれます。じさまはりっぱなお座敷で、あずき餅、きなこ餅、お雑煮などをごちそうになりました。これをねたんだ隣の欲ばりじさまが、無理矢理ねずみの家を訪ねると…。

餅つき唄も楽しい秋田の昔話です。

「日本の昔話」全5巻は、各地に伝わる昔話を301話選び、季節ごとに収めたシリーズです。5巻は冬のお話で、長岡の語り部、笠原政雄さんの「三枚のお札」や、水原に伝わる「だんだん飲み」(節分の話)も入っています。誰もが語れるよう共通語で再話されていますので、故郷の昔話やお気に入りを見つけて、子どもたちに読んであげてはいかがでしょうか。

田村 梓(新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に、本や昔話を楽しんで、27年目になりました。公共図書館や幼稚園でも、子どもと本をつなぐ活動しています。)

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