BSNキッズプロジェクトの一環として、黒崎貴之アナウンサーが訪れたのは新潟市の関屋中学校。なんと、黒崎アナウンサーの母校!です。2年生のキャリア教育のお手伝いで、アナウンサーのお仕事についてお話しました。
アナウンサーとしての仕事はいろいろあるけれど、全てのベースとなるのは発声練習。
発声方法は人それぞれですが、黒崎アナウンサーが行っているのは、「あいうえお」「いうえおあ」「うえおあい」「えおあいう」「おあいうえ」と順番を変えて言っていくというもの。
ア行の後は、カ行、サ行と続けていきます。言いにくい言葉があれば何度も繰り返します。全部終えるまでに1時間くらいかかるけど、身体全体が温まるそうです。
発声練習の後、実況のデモンストレーションを行いました。
生徒の皆さんの名前を借りて、本番さながら競馬のレース実況です。
「第4コーナーを回って「オオニシ」がきた、「ホンマ」が続く、一馬身離れて「ミヤザキ」外から「ミワ」が突っ込んできた…」というように…。
レース本番と同じ声量で、臨場感たっぷりに実況すると、生徒の皆さんからは拍手がわきおこりました。実況は目の前のスポーツをよりワクワしてもらえるためのお手伝いだと思っているという話に、うなづく生徒さんもたくさんいました。
では、黒崎アナウンサーは、なぜアナウンサーを目指したのでしょうか。
まず、テレビが大好きで、ずっと見ていました。そして、もともと目立ちたがり屋でした。また、ずっと野球に取り組んできたけど、プロ野球の選手にはなれませんでした。
「だったら、実況でスポーツを盛り上げたい!」と考えて、アナウンサーを目指したのだそうです。アナウンス学校にも通い、地元新潟のBSNに採用されました。
「ボクはテレビが大好き!子どもの頃から面白いことはメモしながら、ずっとテレビを見ていました。」という黒崎アナウンサー。
「ひとつでいいから、とにかく「好きなもの」を作ってください。特別努力していると思わなくても、ずっと楽しめるということを見つけると、それが、将来の仕事に何らかの形でつながっていくと思います。今はまだ見つかっていないという人も、好きなものを見つける努力をしてみてください。」と語りました。
そして、言葉を発することは簡単ですが、言葉はとても難しいものでもあります。一文字変わるだけで、内容が全く変わってしまう。だからニュースなどでは、絶対に間違えないように、細心の注意を払って取り組んでいるそうです。
災害が起きた時は、さまざまな情報を的確につたえます。災害の状況を知らなかった人が、放送の呼びかけで避難して命が救われることもあります。言葉で人の命を救える可能性のある仕事。誇りを持ち、責任を持って職務にあたっています。
「ただ、言葉は人を励まし、助けることができる一方で、凶器にもなります。これはアナウンサーになって実感したことですが、皆さんも、中学生の今から「言葉に関するアンテナ」を高く立ててもらえたらと思います。そして、言葉に気を配りながら、お腹から大きな声で元気よくどんどん話してみてください。周りの人だけでなく、自分も元気がでてきますよ!」
そんな話を聞いた生徒さんからは
「好きなことを見つけたい!」「実況の迫力がすごかった!」などの感想が寄せられました。
関屋中学校2年生の皆さん、ありがとうございました。