大人の本棚・こどもの本棚

15歳が選んだ世界 ー大切にしたのは好きな気持ち ギターデュオ徳永兄弟

SNSでシェア

新潟市出身のフラメンコギターデュオ・徳永兄弟。中学卒業後、15歳で単身スペインへ留学した彼らの母であり、フラメンコ舞踊家でもある小島正子さんのエッセイです。

ヒーローごっこに明け暮れた幼少期や、スキーや海水浴、キャンプ、お墓参りなどを家族で楽しんだ小学校時代、そして迎える思春期。性格の異なる二人に対する子育ての葛藤などが、ユーモアあふれるタッチで描かれています。一方で、多感な中学生に親としてどう接すべきかという迷いや、どんどん忙しくなる仕事と育児の間で悩む姿には、思わずほろりとする方も多いのではないでしょうか。

言葉もわからない異国で孤独の中、ギターを練習するしかなかったという長男・健太郎さん。そして、兄とは異なる理由で進路に思い悩む次男・康次郎さん。15歳の繊細な心が母の温かい眼差しを通して伝わってきて、親世代はもちろん、進路に悩む10代にも共感してもらえる1冊だと思います。

今や国内外で活躍するフラメンコギタリストとなった徳永兄弟。超絶テクニックと性格の異なる二人の感性が共鳴し、唯一無二のメロディを奏でています。その裏には、決してギターを強要することなく「ただ一緒に弾くのが楽しかっただけ」というフラメンコギタリストの父と、兄弟を自由にかつ愛情たっぷりに見守る母の姿がありました。

なお、この本の特別版の表紙は、空港で息子たちの無事を何度も祈ったという母(著者)目線のイラストになっています。(2026年3月17日発売)

推薦者:高橋紀子(BSNキッズプロジェクト事務局)

 

SNSでシェア

新着記事