大人の本棚・こどもの本棚

あるひ あひるが あるいていると

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この本は、まず表題のように、「あ」の頭韻だけで1つの話ができています。次に、「い」の頭韻だけでもう1つの話ができています。冒頭は、「いつも いっしょの いかと イルカ。」といった具合です。

同様に、「う」「え」「お」も頭韻で話がつくられていて、全部で5つの話でこの1冊の本が成立しています。5章だてのナンセンス短編集とでも言ったらよいでしょうか。しかし、ナンセンス話と片付けてしまうのはおしいです。なんとか話の筋をおしまいまで通そうとがんばってくれています。

ひょうとひょうとした、高畠純氏の絵がこの本にとてもよく似合っていると思います。時々、こういう本を読むのもいいですね。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

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