かおるという男の子が「庭におおきな木があったらなあ」と空想し、夢を脹らませるお話です。太い木の幹にぽっかりと空いた洞穴の中のはしごを登っていくと、ちいさなかわいい小屋の中へ。台所は水も出るし、コンロも使えます。ここでかおるは一人でホットケーキを焼いて食べるのです。そして、小屋の上には見晴台へと続くはしごがかけてあり…。
私自身も子どもの頃、「木の上に自分だけの小屋を作ったら、どんな部屋にしようかな。何を作って食べようかな。」とワクワクしながら読んだものでした。1971年に初版が発行され、現在まで長く読み継がれている絵本です。
推薦者:田野辺淳子(絵本の家「ゆきぼうし」副代表。「ゆきぼうし」のある守門村(現魚沼市)で子育てをするため、2001年に新潟市西区から家族で移住。以来、「ゆきぼうし」スタッフの活動を続ける。現在は、高校で書道講師として勤務。)