大人の本棚・こどもの本棚

ぼくはおこった

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ぼくは、夜テレビで西部劇を見ている途中で、家族にもう遅いから寝なさいと言われてしまいます。ぼくは、最後まで見たかったのに、そう言われてしまったことに怒って、家中のものを壊します。さらに怒りの感情はおさまらず、町中のものを壊し、海の中に町をひっくり返し、地球を割り、宇宙も木っ端みじんに砕いてしまいます。火星のかけらのベッドの布団に入ったら、どうしてこんなに怒っていたのかもう思い出せなくなってしまいました。

怒りの感情というものをとてもよく描いていると思います。訳・絵を手掛けたきたむらさとし氏は、イギリスで活躍する日本人絵本作家で、この本でマザー・グース賞を受賞し、絵本作家としての地位を確立しました。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

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