人類自身による環境破壊によって文明崩壊が起こることを書いた本だと思って読み始めました。

ですがそれだけではなく、実に様々な要因によって、文明は崩壊したり存続したりするということを、広くまた深く描き出した著作です。

地理学、歴史学、考古学、気象学などの様々な研究成果を統合して考察されているところが、とても面白いと思います。

多様な時代・多彩な地域が取り上げられており、江戸時代の日本も、幕府の主導による森林管理で崩壊を免れた例として登場しています。

推薦者：足立幸子（新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。）