大人の本棚・こどもの本棚

だんだんのみ

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長谷川摂子さんの「てのひらむかしばなし」シリーズの一冊です。このシリーズはA5サイズ程度で鞄に入れられるので、外出時の待ち時間などにもお子さんと楽しめます。

ある日、急に腹が痛くなった「ととさ」は「かかさ」に言われて「おしょうさん」に相談に行きます。そして言われた通り、蛙をつかまえてつるっと飲み込んだ「ととさ」のお腹の中は…。

「ととさ」と「かかさ」と「おしょうさん」の掛け合いの繰り返しの中で、飲み込むものがどんどん大きくエスカレートしていくという展開が面白い上、福知伸夫さんの鮮やかな版画が楽しく愉快で、お話をいっそう面白くしています。読んでいると、ありえない展開に子どもは目を丸くしたり、「えーっ!!」と声をあげたり、様々な表情を見せてくれます。

節分の時期に、お子さんと楽しんで欲しい一冊です。

田野辺淳子(絵本の家「ゆきぼうし」副代表。2001年「ゆきぼうし」のある守門村(現魚沼市)に家族で移住。仕事をしながら「ゆきぼうし」スタッフの活動を続ける。)

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