夏休みのおでかけは電車で！という方も多いのではないでしょうか。
この絵本は、国内を走る多種多様な電車がたっぷり描かれていて、ページを開くたびに、形や色、たたずまいなどから好みの電車を選んで楽しむことができます。貨物列車や引退した車両もあり、鉄道好きの大人が見ても見ごたえがあると思います。

岡本雄司さんが描く乗り物の絵は、線がくっきりしていて存在感を感じるとともに、実物の電車にはない、かわいらしさもどことなく兼ね備えています。北陸新幹線「かがやき」の白と、山陽新幹線「ひかりレールスター」や、かつて上越新幹線を走っていた「Maxとき」の白はそれぞれ違うことにも気づかされるなど、車体の色の再現も絶妙です。

同じく岡本さん作の『いろんなでんしゃ はっしゃしまーす』（アリス館）は背景に見どころも多く楽しいのですが、今回は新潟県内を走る電車がたくさん載っているこの絵本を紹介しました。描かれている電車を駅などで探すのもまた一興。おでかけの前に読むと楽しみが増えるかもしれません。

推薦者：稲垣　彩（新潟県立図書館主任司書。児童書担当。1児の母。）

新潟県立図書館のホームページにBSNキッズプロジェクトの「大人の本棚・こどもの本棚」で紹介された本のリストが紹介されています。こちらもどうぞご利用ください。