
少し前に地方の町に引っ越してきた小学校6年生の稀桜(きお)は、小さな駅前商店街のフリースペースで大人たちが読書会をやっているのを見かけて、自分も同級生を誘って読書会を行おうと思いつきます。しかしそのフリースペースの運営をしているのは、魔女みたいに黒い服を着ている女性でした‥‥‥。
舞台になっている町には書店が一軒もありません。一番近い本屋は二駅向こうにしかありません。しかし、小さい町ならではの地域コミュニティは残っていて、稀桜は小学生の読書会を大人の読書会と合同で行う企画を考えたり、商店街のお祭りの時に持ち寄った古本を売ったり、一箱本棚オーナー制度の実現を試みたりします。イマドキの読書の形が模索されていて面白いと思いました。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)
