タイトルになっている「絵本のつぎに、なに読もう？」という問いかけへの越高さんの答えが、この本です。

長野県にある児童書専門店の一人娘として育った著者が、絵本から物語への橋渡しをしてくれた「幼年童話」にスポットをあてて紹介したエッセイ集。著者自身が小さい頃に好きだった本が当時の思い出とともに語られ、大人になって読み返した感想も添えられています。

本の扉をあけると、『エルマーのぼうけん』や『はじめてのキャンプ』などの本が、森の切り株や枯葉の上に置かれている写真があり、「友だちとどろんこになって遊ぶのとおなじくらい、本と過ごす時間は大切でした。」というコメントに込められた意味が伝わってきます。本と友だちだった著者の思い出を追体験することで改めて、子ども時代の読書は人生の根幹を支えるものになると感じます。

推薦者：有本　教子（新潟県立図書館司書。こども図書室担当。２女１男の母。）

新潟県立図書館のホームページにBSNキッズプロジェクトの「大人の本棚・こどもの本棚」で紹介された本のリストが紹介されています。こちらもどうぞご利用ください。