日本の教育の中では、お金の話が正面から取り上げられることはあまりありません。しかしお金についての知識や能力（このことをファイナンシャル・リテラシーと言います）を持つことは生きていく上で大変重要です。

本書は書名のとおり、エコノミストの著者が子どもに最低限知ってほしいと思うお金についての内容を、分かりやすい文体で説明したものです。

2017年の出版で、昨今の銀行再編の動きやクラウドファンディング、仮想通貨、コロナ禍の経済など最新の状況は含まれていませんが、経済や金融についての基本を学ぶことができます。ぜひ中学生・高校生に読んでほしいと思います。

推薦者：足立幸子（新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。）