とあるカップルの一年間を60編のエピソードで綴った物語です。彼氏目線で日記のように書かれた文章ひとつひとつに『借りぐらしアリエッティ』などの作品に関わったアニメーターが一枚の絵を添えています。

ドキドキしながらの告白から始まり、何もかもが初めてで楽しい日々が描かれる序盤。読んでいる私まで、くすぐったい気持ちになりました。次第に深まる仲を優しい気持ちで読み進めながらも、何となく自分自身の淡い恋愛を思い出し、すっかり物語の世界に浸ってしまいました。月日が過ぎれば、大事件が起こらずとも、多少のすれ違いも起こります。他人の恋愛模様を我が事の様に読みながらモヤモヤしたのは久しぶりでした。

読後は
「大事なことはちゃんと言葉にして伝えないといけない」
そんなことを再確認させてくれる物語でもあった気がします。

大好きな人に、付き合って、または結婚して少し経った相手にプレゼントしても良い本だと思いました。

推薦者：朝日 仁美（絵本でＳＤＧｓ推進協会 代表理事　ＪＰＩＣ読書アドバイザー/絵本専門士　長年地域で乳幼児親子を対象におはなし会を主宰。現在は学校司書をしながら、絵本でSＤＧｓを普及する会を立ち上げ活動中。）

絵本でＳＤＧｓ推進協会　https://ehonsdgs.amebaownd.com/