戦争が起こっているというこの現実に、大人も心がざわつき、落ち着かない。

それは、おそらく前回の戦争（イラク戦争）の時よりも、ネットの発達によって伝わるニュースの質量とも圧倒的に多いからであろう。悲惨な状況がリアルタイムで現地から生の映像として毎日届けられる。戦争の現実を、恐ろしい殺戮を突きつけられる。

子どもたちが直接目にすることはないとしても、戦争が起こっていることぐらいは知っていると思う。そんな中、子どもたちには、やっぱり「平和とは何か」について知ること、考えることが今大事だと思う。

本を読むことさえできないウクライナの子どもたちに思いを馳せながら、改めて私たちが平和であることに感謝する、そんな絵本である。

中山 英（萬松堂本店店長兼出版社島屋六平出版営業課長。1児（4歳娘）の父。育児と読書の日々を過ごしています。）