インドのある地方の欲深い王様は、飢饉に備えると言って、村人たちが作ったお米をほとんど取り上げ、米蔵に貯めていました。ある年、村は飢饉に襲われますが、王様は村人たちにお米を分け与えようとしません。
そんな中、王様から褒美をもらえることになった少女が、飢えに苦しむ村人たちを救うため、こんなお願いをします。
「一日目は一粒のおこめ。翌日はその倍。翌々日はさらにその倍と、30日間それぞれ、前の日の倍の数だけおこめをください。」
ケチな王様も「ささやかなものだ」と聞き入れます。
しばらくの間、もらえる米粒はほんのわずかで、10日経っても片手で持てるほどでした。しかし途中からどんどん増えていき・・・30日目にもらったおこめの数はどうなったでしょう!?
数字だけ聞いてもよくわからないけれど、最終日のおこめを運ぶ様子が、折りたたみページに描かれていて、両開きにすると迫力満点。絵から、その凄さと多さを直接感じることができます。
さすが! 「0」を生んだ国、インドの昔話です。
最後のページには計算表がついていて、大きな数の勉強にもなります。
推薦者:有本 教子(新潟県立図書館司書。こども図書室担当。2女1男の母。