池の水を抜くというテレビ番組があることは知っていましたが、見たことはありませんでした。人間が勝手にある生物に有害のレッテルを貼って駆除するのが、いたたまれないように思っていたからです。そのような経緯から、書名に惹かれて本書を手に取りました。
本書には、池の水を抜くということの環境上の意味、実施の準備・計画、実施の実際、記録の方法などが小学生にも分かるような文体・語彙とイラストで書かれていました。私自身が「外来種」について先入観を持っていたこと、池の水を抜くということは、一時的なイベントではなく、自然環境を考えていくために重要な一連の活動であるということが分かりました。
ぜひ、小学生に読んでほしいと思います。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部准教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)