こんな本が出るのを、待ち望んでいました。学校の先行販売で即買い、今や図書館で予約ベスト１の大判絵本図鑑です。

１冊に「くだもの」「つの」「くつ」など七つのテーマを設け、自然が生み出したものと、人が造ったものを、見開きページいっぱいに、たくさん描いています。当代一流の７人の画家は、対象とがっぷり四つに組んで、本物のもつ美しさ、おもしろさを写し取っています。

その熱は子どもにダイレクトに伝わって、絵を見せると歓声や拍手がおこり、食べるまねをしたり触ったりするほどです！　大きいサイズは数人で見るのにもよく、「一番好きなのどれ？」「これは先生の。これはわたしの。」などと会話も弾んでいます。　「見たことがないものがいっぱいある！」と言った子は、未知のものや世界中の不思議に出会える、博物館に行ったような喜びや興奮を感じているのでしょう。

長岡出身の松岡達英さんの絵が、数巻に載っているのもうれしいこと。巻末には別冊で、各テーマについての読み物が付いています。図書館だけでなく、ご家庭にもおすすめのシリーズです。

もっと詳しく見たい方は、福音館書店の特設サイトをご覧ください。

3/26（土）あさ9時～BSNラジオ「大杉りさのRcafe」で放送予定。

田村 梓（新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に、本や昔話を楽しんで、28年目になりました。公共図書館や幼稚園でも、子どもと本をつなぐ活動をしています。）