大人の本棚・こどもの本棚

かんがえる子ども

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『ふしぎなえ』『もりのえほん』『はじめてであう 数学の本』等、数多くの絵本を手がける安野光雅さんのエッセイ。「子ども」「学ぶこと」「考えること」について、子どもにかかわる全ての人へのメッセージです。

子どもが感じている世界と大人が感じている世界の違い、学ぶとはどういうことか、「知る」と「わかる」の違い、自分で考えることの意味等、大切なことが書かれていると思います。

近頃は便利な世の中で、自分で考えなくても済むようになっていることが日常的によくあります。聞かれても「テレビでそう言ってた」「人がこう言ってた」などと疑いもせず答えてしまう…。誰かから聞いた情報をうのみにしていないか、そう思うことが大切なことであるように誘導されてしまっていないかどうか、改めて考えてみてほしいと安野さんは語っています。

読みやすい文章と、所々に掲載されている安野さんの絵のページがとても味わい深く、私自身も何度も読み返すお気に入りの一冊となりました。

推薦者:田野辺 淳子(絵本の家「ゆきぼうし」副代表。「ゆきぼうし」のある守門村(現魚沼市)で子育てをするため、2001年に新潟市西区から家族で移住。以来、「ゆきぼうし」スタッフの活動を続ける。現在は、高校で書道講師として勤務。)

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