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子ども介護者 ヤングケアラーの現実と社会の壁

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少子高齢化が進む日本社会では、介護される人も介護する人も必然的に増えるわけですから、誰がどのような形で介護を担うか、また、介護する人を社会全体でどのように支えるかが、これからの日本ではますます重要になってくると思います。

しかし、本書の数字(統計)と事例の両面から描かれたヤングケアラーの現状は、私のその認識は全く甘かったと思わざるを得ないほど深刻なものでした。

ヤングケアラーは、学習の機会も、社会とのつながり(人間関係)も、経済的自立も、徐々に奪われていく危険性があります。また、高齢者のみならず誰もが介護される人になる可能性があることを考えると、もっと私達がこの問題を自分事としてとらえていく必要があると思いました。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

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