ぴっちは、リゼットおばあさんの家で生まれた一番小さなねこです。好奇心いっぱいで、オンドリやヤギのまねをして、ちょっといばっています。でも、アヒルになろうとして池に沈んだり、夜中にキツネとフクロウにねらわれたりして、病気になってしまい…。
どんなにこわい目にあっても、誰かがかならず、ぴっちを助けてくれます。きれいな布にくるまれて、おばあさんにミルクをもらっているぴっちのかわいいこと! 大きなベッドにちょこんと寝ていると、たくさんの動物たちがお見舞いに来てくれました。みんなに愛されているんですね。
踊るような線で描かれた絵が楽しくにぎやかで、読んでもらった子どもは、きっとぴっちのファンになりますよ。
この絵本の前のお話(動物たちがおばあさんの76歳のお祝いをする)『たんじょうび』も、合わせてどうぞ。
田村 梓(新潟市立小学校の学校司書。子どもたちと一緒に本や昔話を楽しんで、29年目になりました。公共図書館などでも、子どもと本をつなぐ活動をしています。)