大人の本棚・こどもの本棚

このあと どうしちゃおう

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先日、少年の祖父が亡くなりました。家族で祖父の部屋を片付けていると「このあとどうしちゃおう」という表題のノートが出てきました。それは、祖父が「じぶんがしょうらいしんだらどうなりたいか どうしてほしいか」を書いたものでした。ノートは、亡くなった後生まれ変わりたいものや、自分が行きたい天国の想像や居てほしい神様、自分が嫌いな人が行くであろう地獄の想像など、ユーモアにあふれています。少年は考えます。祖父は死ぬのが楽しみだったのか、それとも反対に怖かったのかと。それでもノートは楽しそうなので、少年も「このあと どうしちゃおう」ノートを書いてみることにしました。いろいろ考えていると、かえって、生きているうちにやりたいことが見えてきました。

少年の祖父の描いた「このあと どうしちゃおう」ノートの内容がとても面白くて、何度見ても飽きません。こんな風に死をとらえられたらいいなと思いますし、死を考えることが生を考えることに繋がるとは、示唆に富んでいると思います。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

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