教育経済学者の中室牧子氏による、学力を上げるための効果的な教育法についての本です。アメリカのたくさんの研究論文を、エビデンスとして挙げています。本来こういう研究は集団による傾向を統計処理によって明らかにしているもので、それを子育てという個人の文脈にどのように落とし込んで理解してもらうか、結構難しいと思います。しかしこの本では、自分の娘を塾に通わせている母親に、その塾に関係する教育学者が指南するという絶妙なシチュエーションを作り出し、それをまんがを使ってうまく表現していると思いました。
推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)