大人の本棚・こどもの本棚

みてみて!

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子どもたちが発見した小さな生き物を、差しだして見せてくれる写真絵本です。ぷっくりした指先にとまったテントウムシ。逃がさないよう素早くつかまえたカエル。手のひらに集めたオレンジ色のもみじ。得意げにガッシリとにぎったシカの骨。文はありませんが、「みて みて!」という声が聞こえてくるようです。

爪の中まで泥んこになった手や、背景に映りこんだ顔からは、宝物を発見したうれしさと誇らしさが伝わってきます。どの手も、大事な命を守るように、優しくあったかいです。

この絵本を見ているうちに、虫たちと遊んでいた子どもの頃の体験が蘇ってきました。昔は平気で触ることができたのに、大人になった今は「無理かも…。」 と思う生き物が増えてしまいました…。幼い子ほど地面に近くて、生き物たちとの境界線を感じずに、自然と一体となって生きているんですね。

写真家の小西さんは、森の案内人として、さまざまな活動を行っているそうです。巻末には、谷川俊太郎の詩 「みてみて」 を掲載。絵本を見た後は外に出て、子どもと一緒に自然の中を探索してみてください。

田村 梓(新潟市の小学校司書。子どもたちと一緒に本や昔話を楽しんで、30年になりました。)

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