大人の本棚・こどもの本棚

モギ ちいさな焼きもの師

SNSでシェア

舞台は12世紀後半の韓国です。両親を熱病で亡くした少年モギは、拾われる形で生まれつき片足の不自由なトゥルミじいさんに預けられ、橋の下で暮らしています。青磁の繊細な美しさに魅せられたモギは、村の名焼きもの師ミンのところで働くようになります。村へ王室の使者が宮中御用達の焼きもの師を指名するために、やってくることになり・・・・・・。

トゥルミじいさん、ミン、ミンの奥さんなど、血は繋がっていなくてもそれぞれのやり方で賢明に生きている大人達をしっかり観察することで、モギが思慮深い青年に成長していく様子が叙述されています。村の風景や焼きもの美しさ、素朴な人々の描写もこの物語の魅力です。

推薦者:足立幸子(新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。)

SNSでシェア

新着記事