トミー・ナマケンボは「電気じかけの家」に住んでいます。
この家はすべてが自動で、何もしなくても機械が勝手に動いてトミーのお世話をしてくれるのです。
朝、太陽が昇るとベッドが傾き、トミーは風呂おけに落ちます。水かきまわし機で体を洗われると、穴があいた床から下の乾燥室へ。乾燥後は電気歯ブラシや電気ブラシが出てきて身支度を整えます。洋服を着るのも、食事をするのも機械がやってくれ、その間じゅう、トミーは浮き輪式ベルトにささえられて、されるがまま。
ところがある日、雷が落ちて電線が切れてしまい、ハプニングが起きます。
このハプニングがナンセンスでユーモアがあり、笑いを誘います。終わりのページには、「ぼくのくらしにあたらしいページをひらくんだ」とページをめくろうとするトミーの挿絵…。ユニークで楽しい読後感が味わえます。
原題は「LAZY TOMMY PUMPKINHEAD」で、日本語タイトルを「ものぐさトミー」 主人公の名前を「トミー・ナマケンボ」とした訳者は、子どもの本を多く手がけている、東京子ども図書館の松岡享子さんです。
推薦者:有本 教子(新潟県立図書館司書。こども図書室担当。2女1男の母。)
さて、新潟県立図書館のホームページにBSNキッズプロジェクトの「大人の本棚・こどもの本棚」で紹介された本のリストが紹介されています。こちらもどうぞご利用ください。