1996年に月刊絵本雑誌で発売、さらに1998年にハードカバー版の絵本として出版以来、長い間たくさんの親子を魅了し、読み続けられている乳幼児絵本です。
人間の赤ちゃんも大人も、生きる上で毎日くりかえす睡眠。動物も睡眠をとります。絵本ではネコ、イヌ、リス、クマ、ゾウの親子が出てきて、眠ることそして目を覚まして起きることが描かれています。体をのばして寝たり、丸まって眠ったり、起きたときに伸びをしたり。それぞれの動物の眠り方と起きたときの姿や表情はその習性や特質をよく捉えていて、新たな発見につながります。本文の「よくねているね」「もう おきるかな?」「あー、おきた!」のシンプルなくりかえしの展開も心地良く、読み聞かせをすると赤ちゃんは動物の絵を指差すなどのリアクションを見せてくれます。子どもの楽しみ方を素直に受け止めながら、あたたかい気持ちでゆったりと一緒に読みたい作品です。
推薦者:大瀧 綾子(新潟市立西川図書館)