ノラネコが１日をどのように過ごしているか、観察・調査したことを報告する科学絵本です。まず、この調査に必要な道具が紹介され、次のページから、時系列で、ノラネコの行動が語られます。面白いのは絵の見せ方で、追跡調査人の視点の構図ばかりでなく、屋根の上からノラネコの視点でみた風景、まるで動画を見ているようなコマ送りされた連続の絵、町内の地図に行動範囲を重ね合わせたもの、観察記録をグラフとしてまとめたものなどがあります。ノラネコがこんなにも長い時間寝ているとは、驚きました。

推薦者：足立幸子（新潟大学教育学部教授。新潟アニマシオン研究会顧問。専門は国語科教育学・読書指導論。学校や家で子どもが読書をするための方法や環境について研究している。）