大人の本棚・こどもの本棚

幼い子の文学

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児童書の世界で素晴らしい功績を残した瀬田貞二さん。彼の残した作品はいまなお読み継がれています。「マドレーヌといぬ」「ナルニア国物語」など、海外絵本の翻訳をはじめ、「3びきのやぎのがらがらどん」や「ブレーメンのおんがくたい」など世界の童話や民話を訳しました。そして「ながいかみのラプンツェル」など、いまなお復刊が続いています。

彼の功績は作品だけに留まらず、児童文学や絵本、そして子どもと本の関係や意義について多くの研究や講演を行い、児童文学の発展に寄与した人物であります。これまで児童文学に携わった人、そしてこれから志す人にとって、いまなお、存在し続けて影響を与える偉人です。

その根底には「子どもたちにこそ内容の充実した質の高い本を与えよう」という仕事人の厳しさと子どもへの温かいまなざしがあります。最初に、瀬田イズムのエッセンスを抽出したこの新書から読むことをおすすめします。

中山 英(萬松堂本店店長兼出版社島屋六平出版営業課長。1児(3歳娘)の父。育児と読書の日々を過ごしています。)

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